私が引いた11番の席は一番前の席だった。


「最悪…」


その小さな呟きが聞こえたのか
梨沙がニヤニヤしながら聞いてきた。

「奈々夏、もしかして一番前?」

「うん…」

「あんた、くじ運ないねー!」


本当だよ。
一番前なんてきっと先生にたくさん指されるに決まってる。

今から憂鬱だ。