早く、早くと心の中で唱え、 携帯をもう一度開いてみる。 泉の話が本当なら、 メールが届いた時間はきっと地元に着いた時間なのだろう。 という事は、既にもう帰ってしまったかもしれない。 「お願い…待ってて…」 地元の駅に着きドアが開いた瞬間、 飛び出して走り出した。 雨が降っている。 先程泉がくれた傘があるけれど、 差す余裕は無い。 走って、走って。 「…翔…!!」 やっと着いた、公園。