「…茉柚、もしかしてあんた風邪引いたんじゃないの?」 「認めたら負けだよ、樹」 「意味わかんない事言わないの!さっさと帰って寝なさいよ」 「熱はまだ無いみたいね」と、樹の少し冷たい手が茉柚の額に触れる。 「今日バイトだもん」 「ほっとくと熱出るわよ?」 「バイトだけ頑張るよ。帰って薬飲んで寝る」 「…大丈夫なのね?」 「うん、ありがとう」 雅人と約束があるという樹と駅で別れ、電車に乗った。