「付き合って下さい!」


私、上野静華は告白されています。

学校でのあだ名は“かぐや姫”。

今日で5回告白されました。

皆は喜ぶのかもしれないけど…辛いです。


「ごめんなさい」

この言葉の繰り返しだから。

勇気を出して告白してくれたのにって思ってしまうんです。


「上野先輩は好きな人がいるからですか?」


突然、告白してくれている男子が聞いてきた。

この質問にも苦難しています。

好きな人なんていないし、付き合っている人もいない。

迷っていると相手が言葉を発した。

「嵯芽先輩ですか?」

嵯芽先輩とは学園の紳士と言われている人だ。


付き合っているなどの噂がたっていたけど…1年生まで広がっていたとは…。

「やっぱり…そうなんですね。あっ、秘密にはしますので」


なんか変な展開になっている気が…

「それじゃ、嵯芽先輩とお幸せに」

そのまま走って行った。

変な噂がたたなければいいけど…

不安も残しつつ教室に行った。

この時私は、嵯芽悠斗の裏の顔を知ることになる。