「えーでは、お話します。我々政府は、法律改正を実施しました。そのことは

 多くの方がご存じだと思います。しかしながら、具体的には知らない方も少ないと思いま

 す。なので、今からお話したいと思います。まず、2030年、現在の日本において、

 各国から指摘を受けている問題は「捨て子」です。この10年、日本は捨て子の割合が

 50%を超えています。これを抑えるため、ある制作を実施いたしました。

 それは、「捨て親復讐計画」です。これは、捨てられた子供が、15歳を超えた場合に、

 捨てた親に復讐しても良いということです。別に、したくない人はやらなくてもいいので

 す。復讐する方は、国の窓口の方で、親の現在の居所、名前、職業などを全て教えます。

 ちなみに、警察を利用することはできません。あなた自身がやるのです。詳しくは

 後ほど、総理官邸のホームページに載せますので、考えてみてください。以上!」


総理は、足早に記者の質問に答えることなく去っていった。

店長がテレビを消した。

「いや、びっくりしたなあ。確か、高村くんも、捨て子だと聞いたが・・・、どうするんだ

 い?」

しばらく黙ってから、春介は口を開いた。


「もちろん、やりますよ。」

と。