そう言って、夫は春介を連れて出ていった。


「ママあ!!」




「しゅんすけええ!!」







盗聴器を仕掛け、話を聞いていた、春介は、笑っていた。


「あははははははは。バカ女め!」



おかしい。あはは、あはははははっははは・・・・・あ、は・・。





なぜだろう。こんなに思い通りなのに・・・。悲しくて心が痛い。



ふと、春介は余分焼いた写真を手に取る。


親子で手を繋いでいる。通りがかりの人に撮ってもらったのだろうか。

公園のブランコ前で、撮ったようだ。


「・・・母さん。やっぱり俺・・母さんが好きだったんだ・・だったら、俺、戻りたい。

戻ってもいいよね?」


春介は殺すことをやめようとしていた。