バタフライ

その時ウサギが何か呟いて、


あたしの身体から片方の手を離した。


驚いて目を開けると、


なぜかウサギは赤い風船を手にしていた。


「思わず取ってしまった。」


ウサギは、そう言うとその風船をあたしによこした。