バタフライ

あの時から、あたしはきっとウサギに恋をしていた。


あたしはウサギの後を追って


不思議の国に迷い込んだアリスだ。


ウサギに助けられ、飛び込んだ穴は、


とても深くて暗い。


時間も、身体も、


なんだかフワフワしている。


そこでは、感覚だけがリアル。


ウサギに触れた髪が、


肩が、


頬がリアル。