「早く結婚したい……」 私はそう書いた手紙をブルーの小瓶に入れて波間に浮かべるかのように、そう呟いた。 「僕がしてあげるよ」 手紙の入っているブルーの小瓶に落とされた氷のように透き通る声がして振り返った瞬間、身体が硬直した。 そこにいたのが、国民的アイドルグループ『FIRST☆STAR』の春樹だったから。 大好きな春樹がいる!! 驚きすぎてザブンと浚われそうになった意識を手繰り寄せた。 放してしまった向日葵柄の黄色い浮き輪を必死に手繰り寄せる子供のように。