「千春ー…ただいまーあははっ」




フラフラとした足取りで履いてたピンヒールを放り投げ、床に崩れ込む。




「ちょっ、お母さんしっかりしてよ…」




そう言いながら母の体を支え起き上げる。




毎晩繰り返されるこのやりとり。




毎晩このためだけに起きなきゃいけない。




「だーいじょーぶだってー」




そう言い私の手を解くがまた床に倒れてしまう。




「ほーらあ!ビール持ってきてよビールうー…」




酔いつぶれた母はヘラヘラしながら腕をブンブン振り回す。