『幸ちゃん…亡くなったの』


聞きたくない
そんなこと
なんで、

幸衣が死んだ?


『一颯)どうして!?なんで!?』


保育園に着き
幸衣を呼んでと園長先生に頼めば
幸衣が死んだと聞かされた

お昼、遊んでいたときに遊具が壊れ頭を強く打ったらしい。

すぐに病院に運ばれたが
もう、その時には……


『園長)ごめんなさい、ごめんなさいねっ』


園長先生は夜遅くまでいるときのある幸衣を本当に可愛がってくれていた
そしてまた、園長先生も自分の娘を
幸衣と同じ不慮の事故で亡くしていた
園長先生の瞳から流れる涙は
きっと、本物なんだろう。



そのあと、私は病院へ行き
目を瞑り眠るように永眠している幸衣の頬に触れ
ゆっくりと眠るように伝えてから
地元へと向かった