失った大切

『一颯)決して、情けなくなんてありませんよ。
彼は立派な武士でした
守りたい人の為に死を恐れず病と闘った
私は彼を誇りに思います
だって、そうでなければ
私は沖田さんになりきれません。』


誇りに思うからこそ
心の底から
全身全霊
あの人になりきることが出来る。


だから、、


『一颯)彼を侮辱することは許しませんよ。
いくら毎回公演を見に来てる貴方でも』


そっと倉本くんの肩に手をおくとにこりと笑う
そう、この人は毎回公演を見に来てくれている
立派な新撰組ファンなのだ


『祐一)っー!!』

私の言葉に顔を真っ赤にする倉本くん
自己紹介文の紙を見てみると

好きなモノの欄には

〝新撰組の三番組組長斎藤一さん!!〟
とでかでかと書かれている