キミの背中。~届け、ラスト一球~



朝も、休み時間廊下ですれ違う時も、部活に向かう途中も、部活が終わった今も。


陵雅さんは、いつ見てもカッコイイ。


希歩は盲目なんだ。って、前にミナに言われたことがあるけど、あたしはそうとは思わない。


誰が見たって、陵雅さんはカッコイイ。


「いつまでその猫かぶり続けるの?」


気持ち悪そうに、草太が小声で言う。


あたしは草太の足を軽く踏みつけて、不思議そうな顔をする陵雅さんに笑顔を向けた。




「なんで俺が終わる待ってたの?
先に帰ってると思ったのに」


いつもの川沿いの道を2人肩を並べて歩く。


帰りは急ぐことがない限り、あたし達はゆっくり自転車を押して歩くのがもう当たり前になっている。


「えー?だって、ひとり先に帰ってもヒマなだけだから」


言いながら、足元にあった歪な形の石ころを蹴る。


頼りなく、あっちにコロコロ、こっちにコロコロ。


サッカーの苦手なあたしは、小さな石ころさえコントロールできない。