「陵雅さんの隣にいるだけで幸せな気分になれるし、今どんなこと考えてるんだろうとか、些細なことが気になるの」
「………」
「だから、草太に対するこの感情は、陵雅さんのとは違う」
言いながら、どんどん語尾が小さくなっていく。
あたし、何をこんなに必死に語ってんだよ。
冷静になって考えたら、超恥ずかしいじゃん。
恋バナなんて普段あまりしないのに、こういう時だけ盛り上がるのってあたし苦手なんだからさ。
ああ、もう。
恥ずかしくてどうにかなってしまいそう。
あたしは一度膝に下ろした枕を、また胸の位置に抱いて顔を埋めた。
ミナは納得いかないような表情だったけど、時間も遅いのでゆっくり布団の中に入って行った。
掛け布団をかぶりながら、顔だけあたしに向ける。
「まぁ、本当の気持ちは希歩にしかわからないんだけど、あたしは多分、希歩はどこかに湯野くんを好きな気持ちがあると思うんだけどな」
……ないってば。