あ……。
草太と教室に向かい廊下を歩いていると、掲示板に張ってある1枚の紙がドンと目に入って来た。
【吹奏楽部 部員募集】
今までこんなの張ってあったっけ?
何で今頃こんなポスターが……。
「吹部、なんか知らんけど退部者が増えてるらしいな」
あたしは返事をせずに、ただ隣の草太を見て、またポスターに目を移す。
やめて当然だと思う。
毎日ダラダラと練習しているような部活だもん。
県大会でもずっと銅賞。
それなのに、「次はもっといい成績を収めよう!」なんて、考えないんだ。
そんなんじゃ、いつまでたっても金賞をとれる日は来ない。
あたしが求めている部活じゃない。
大会で上位を目指さない部活なんて、やる意味ない。
ジーッとポスターを眺めていると、視界の端で草太があたしに視線を落とした。
色々考えていたことにギクリとして、目を少し泳がせて草太を見上げる。


