スカイツリーの展望デッキに上がる券を買う列に並びながら、3人は、ワイワイおしゃべりしている。
すると、ふと悠馬君と目が合った。
「本田さんは、このあいだも家族で来たんだよね?
そのときも上まで行ったの?」
「え? あぁ、えーっと、あのときは混んでて、上らなかったの」
悠馬君に、ここのお土産を渡してから、まだ1週間もたってないんだっけ……。
もちろん悠馬君は、ここに来たのが家族とではなく、計とだってことは知らない。
「そうなんだ。
じゃぁ、楽しみだね!」
「う、うん……」
あー、やっぱり隠しごとは苦手。
つい、笑顔が引きつる。