「だったら、この1か月はなんだったんだよ?
なんのために俺があれこれ作戦考えて、コーチしてきたと思ってんだよ!」
「うん、それは、ホントにゴメン」
「いや、ゴメンじゃなくてさ。
悠馬、いいヤツだろ?
もう1回考え直して……」
「いや、それはムリ!」
「なんでだよ?
せっかく悠馬がコクってくれたんだから、付き合うだけ付き合ってみりゃいいじゃんか!」
「だから、それはムリなの!」
「だから、なんでだよ!」
計は、怖いくらいの形相で、私をにらむ。
私も負けじと計をにらんだ。
お互い、一歩も引かない、意地と意地の張り合い。
その均衡を破ったのは、計の方だった。


