「天宮君、なにか足りないものはない?」


「大丈夫です」




案内された寮の部屋で荷物を整理していると、井出さんが来た。




「そう、なら、よかった。
そろそろ授業終わる時間だから、コンピュータ部に顔出してみる?」


「いや、作りかけのソフトがあるので、ここでやってますよ」


「あら、いきなり、ひきこもり?」


「コンピュータ部のヤツなんて、みんなそうじゃないですか?」


「まぁ、そうかもね。
でも、3日からの合宿は、グループ作業だから、協力してやってもらうわよ」


「えぇ、わかってます」