どうやら、お母さんは、もうその話をおばさんから聞いてるらしい。
「特待生?」
「そうなんだって!
高校も大学も学費免除だなんて、計君、優秀で親孝行よねー」
それを受けて、おばさんは、照れくさそうに首を振る。
「たまたまよー。
もともと、大学の特待生は、CGコンテストの最優秀賞の特典だったみたいなんだけど、
高校からってお話は、ホント、たまたま計を向こうの先生が気に入ってくださったから」
すると、またお母さんが口をはさんできた。
「その先生、すっごい美人なのよ!
ちょっと前に、計君がマンションの前で真っ赤なスポーツカーから下りてくるのを見かけて、なにごとかと思ったら、それが、その先生だったみたいなのよ、ねー?」
「そうそう」


