恋のコーチは幼なじみ


お母さんと一緒に迎えてくれたのは、計のおばさんだった。




「あっ、こんにちは……」


「ごめんなさいね、つい話しこんじゃって。
こんな時間だったのねー。
もう、おいとましなきゃ」


「あら、うちはいいのよ、気にしないでー」




どうやらおばさんは、うちにおしゃべりしに来ていたらしい。


帰ろうと立ち上がったおばさんを、とっさに呼びとめた。




「あ、あの、おばさん!」


「ん? なぁに?」


「あの、今日、計がお休みだったんですけど、風邪でも引いたんですか?」


「あら、あの子、薫ちゃんになにも言ってない?」


「はい……」