校門を出て、一番近くのファーストフード店に入り、コーヒーを2つ買うと、春菜は2階に上っていく。 トボトボあとについて行き、席につくと。 「で? ここなら話せる?」 春菜が心配そうに聞いてきた。 その言い方が、あんまり優しから……。 「うぅっ、春菜……」 「えっ、薫、いきなり泣き出さないでよ! ほら、ハンカチ! 涙ふいて!」 「ふえーん、春菜ぁーーー」 ひとしきり泣いたあと、春菜にすべてを話した。 遊園地でのことも、計をひっぱたいたことも、計への気持ちも。