恋のコーチは幼なじみ


「なんだよ、気味悪いな。
なんか面白いことでもあったのか?
デートはどうだったんだよ?」




そう言いながら、「ほれ」とポッキーを差し出してくる。


「ありがと」と受け取り、1本くわえると、口の中に広がる甘さに、固くなっていた心がほどけていく。




あぁ、よかった。


私、帰ってきたんだ……。


あらためて、計の顔を見て、さらに安心する。


決して、優しい笑顔なんかじゃないのに。


目なんて、イジワルそうな光をたたえてるくらいなのに。


でも、安心する。


それに……、計、かっこいいかも。


ううん、かも、じゃなくて、よく見ると、春菜が言ってたように、整った顔をしている。


そういえば、小さい頃は、計のこと、天使みたいって思ってたんだよね。


今まで忘れてたなんて、ホント、ダメだな、私。


やっぱり、私は、計がいい……。