ふと、手に取ったのは、スカイツリーの絵柄がプリントされた布製のバッグ。


薫、昔、こんなようなバッグ、持ってなかったっけ?


小学校の頃、サブバックとして使ってたのが、たしかこんなのだった。


まぁ、あの当時薫が使ってたのに比べたら、大人でも持てそうな、しゃれたデザインだけど。


お、こっちの赤いバッグなんか、今日の薫の格好にも似合いそうじゃん。




……って俺、なに考えてんだよ。


薫への土産を買いに来たわけじゃねぇだろうが!


あーぁ、ったく。


薫が遅いせいだ。


っとに、余計なこと、考えさせるなよ!