「えぇっ、ムリだよ。
そんな急に、悲しいことをでっちあげろ、なんて言われても……」
「なんでもいいんだよ。
飼ってるペットが死んだとかなんとか、とにかく、悠馬を心配させるようにしむければいい」
「悠馬君を心配させるの?」
「そうだ。
で、放課後デート後、『気晴らししたおかげで元気になった、ありがとう』って礼を言う。
で、『でも、また気分が沈んだら、夜、電話してもいい?』って聞いて電話番号を聞きだす」
「うぅっ、難しそう……」
「難しくても、やれ!」
「それ、本当に悠馬君と親しくなるのに、必要なの?」
「あたりまえだ!
心配ごとを打ち明けられると、自分を頼ってくれたんだって感じて、
男は、その子のことを気にかけるようになるんだよ」
「ふぅん」