マンションの階段を上っていくと、いつものように、空を眺めている計が見えた。
いつもああやって、いったい、なにを考えてるんだろう?
2年になって、よくここで話すようになったけど、計のことって、ほとんど知らないんだよなぁ、私。
計の片想いの相手って……、だれなんだろう?
そんなことを考えてたら、計がこっちを見た。
「あ、お待たせー」
「おう。
ゲームの話、盛り上がったか?」
「んー、まぁまぁかな?」
「ふぅん。
ま、悠馬がやってるようなのは、薫には攻略できなさそうだからな」
「むー!
それって、私のこと、バカにしてるの?」


