――ツンツン! 春菜に、わき腹をつつかれて、身をよじる。 「ウヒャッ、くずぐったいよ!」 「なーに、悠馬君とアイコンタクトしちゃってんのよー!」 「えっ、べ、べつに……」 「フフフ、薫、やるぅ!」 「そ、そんなんじゃないって!」 「いいからいいから! でもさ、ああやって池谷が、悠馬君をひとり占めしてるから、薫、ほかの子に邪魔されないで、順調にアプローチできてるのかもねー」 「え? あー、それはそうかも」 「あれも、計君の作戦なのかなぁ」 「えっ、計の?」