計が、片想い……。
「誰だろう……?」
思わずつぶやくと、春菜も食いついてきた。
「気になるでしょー。
薫、幼なじみなんだから、誰か、心当りないの?」
「えー、全然!
もしかして……、1年のとき、同じクラスだった子とか?」
「あぁ、たしかに。
今、うちのクラスには、計君が特に親しくしてそうな子、いないもんねー」
「うん。
教室では、たいてい、池谷君と悠馬君とつるんでるよね」
「そう、そう!
池谷がイケメンふたりをひとり占めしてて、クラス中の女子のひんしゅく買ってんのよね。
まぁ、それはそれとして。
そっか、去年のクラスの子ねー」


