「じゃ、明日はほかの話もしろよ」 「えっ、ほかの話って言っても……。 ほかに共通の話題なんて、ないよ」 ポッキーを口にくわえたまま、唇をとがらす。 「だったら、自分の話すりゃいいだろ」 「私の話?」 「あぁ。なんでもいいんだよ。 おまえって人間がわかる話なら、なんでも」 「えー、でも……」 「なんだよ?」 「だって、私がガサツな女ってわかっちゃって、悠馬君に嫌われたら、困るじゃん」 「そんなの、悠馬はもうとっくに気づいてるよ」 「えぇっ、そうなの!? なんでわかんのよ、そんなこと!」