楽しい時間は、あっという間に過ぎてしまう。 「あ、着いた、降りなきゃ。 じゃ悠馬君、また明日ね」 「うん、お疲れー」 悠馬君に手を振って、電車を降りる。 階段に向かって歩きながら振り返ると、 車内で、さっきの女の子たちが、悠馬君に近づいていくのが見えた。 うわぁ、ひょっとして、逆ナン? 積極的だなぁ……。 ライバルは多いって、覚悟はしてたけど、 よその高校の子のことまでは、考えてなかった! 帰ったら、計に相談しなきゃ……。