悠馬君だ! 「あれ? 悠馬君、部活帰り?」 できるだけ、自然に、 “偶然”って感じをよそおう。 すると。 「うん、本田さんも?」 まったく疑う様子もなく、悠馬君はにこやかにうなずいた。 よしっ、ばれてない! 安心して、ニッコリ微笑む。 「うん、そう。 悠馬君も電車通学だったんだね。 駅、どこ?」