部活後、大急ぎで着替えて、駅まで走る。 悠馬君、まだ来てないといいけど……。 改札を駆け抜け、ホームを見回す。 ――はぁ、はぁ、はぁ……。 悠馬君の姿は……、 なさそう。 あー、よかった、間に合った! この時間帯、上り電車は10分に1本しかないから、 1本前の電車で帰っちゃったってことはないはず。 ホッとして、額の汗をぬぐっていると……。 「あれ? 本田さん?」