「でも井出さん、もう一度会って話がしたいって言ってたわよ?
いいお話なんだから、ちゃんと将来のことも考えて……」
「わかってるよ!
だから、ちゃんと考えて、高校卒業したらって、返事したって!」
「でもね、井出さんは、今の高校にいるより、こっちに来てもらった方がって……」
「だから、ゴールデンウィークには、ためしに行ってみるって言ってんじゃん」
「それはそうだけど……」
「ねぇ、腹減った!
メシにしてよ」
話を切り上げるためにそう言うと、母親は仕方なさそうにキッチンに戻った。
あー、うぜぇ……。
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