「『偶然だねー、今帰り? 私もこっちなんだ、悠馬君は駅どこ?』って感じに話しかけて、あとは、サッカーの話の続きでもしろ」 「わかった」 「まだ、アプローチしかけ始めだからな。 まずは、友達として親しくなるのが目的だ。 あんまり、がっつくなよ」 「それくらい、わかってるよ!」 「フン、どーだか」 あくまでも上から目線の計を、唇をとがらせてやり過ごす。 あーぁ、それにしても、ポッキー、おいしそう。 1本くらいなら、太らないかな……? そう思ったとき、計が、ふと空を見上げた。 チャンス!