「どけよ、チビ!」 「きゃぁっ!」 突然、ドンと背中を押され、 ブランコからころげ落ちた。 地面に両手をついて後ろを見上げると、 大きな男の子が私をにらんでいる。 砂まみれになった手のひらと ひざ小僧の痛みよりも、 乱暴な仕打ちが悔しくて、 こみあげてくるものを、我慢できなかった。 「ウッ、ウッ、ウワーーーン!」