本当に出逢いなんて突然で、いつやってくるかなんて分からない。

アタシの場合も突然すぎて、自分でもびっくりだった。



まさかこんな出会い方があるなんて――――――




「隠梛（オキナ）～、聞いてよ～。昨日、双亮（ソウスケ）がお前ちょっと化粧濃くなってない？って聞いてきたの!？もう普通にショックなんだけど」



そんな話しをアタシにしてくるのは親友の千代（チヨ）。たいていアタシが千代の彼氏相談相手。


クルクルの巻き髪にすごく短いスカートが印象的なギャルっぽい子（ってかそうか）
だけど、すごく優しくてアタシの一番の友達。



「千代、そんなに化粧濃いかなぁ～。」




千代は少し悲しそうな顔でアタシを見ながら聞く。



「んー。そんなことないと思うよ!あっ...だけどちょっとマスカラが....」



アタシは遠慮がちに千代に言った。




「はぁ～、やっぱこれは付けすぎだよね。もうちょっとお姉っぽくする!!」



「うん!!それが千代には一番似合うと思う!」



アタシと千代が盛り上がっていると、



「隠梛～、帰ろ!!」



っとアタシを呼ぶ人がいた。



彼氏の悠里（ユウリ）だ。




「あっ!!ごめん千代、悠里が迎え来てるから帰るね!!バイバイ」




アタシはその一言を残すと、小走りで悠里のところへ向かった。