その牙であたしを捕らえて



夢をみた…こわい夢を…



「うぅ…く、くるしい…助けて」


頭の中でだれかが言う。

"お前の血は格別だ。"


冷酷で絶望に満ち溢れている目がずっとこっちをみている。


やだ…その目であたしを見ないで!


ゆっくりとソイツは迫ってくる。



“この私を満たすのだ"

耳元でそいつは囁き、あたしの首筋に牙を立てようとする。


やだー!


そう叫んだ瞬間目がさめた。


「お前、大丈夫か?」


「え…」


見ると枢があたしを軽く揺さぶっている。


「うなされてたから」