その牙であたしを捕らえて



ー保健室ー


「いたたたた」


「ちょっと我慢ね、優姫ちゃん。」


「はい…」


あたしは颯人の手当てを受けてます。


「よし!これで大丈夫!あと、痛いとこない?」


「うん!ないよ」


ほんとは手のひら擦りむいてるけど、あんま心配かけたくないしね



「うそだ」


え…


ポツリと颯人くんが呟く。


「優姫ちゃん。手のひら見せて♪」

あ…


「ほら、ここ血がでてる!ダメだようそついちゃ」


「すんません…」


降参して手のひらを出した。




「いい匂い」


え?なにが?
一瞬颯人くんの目が赤く光った気がした。



「颯人くん?」



「え…あぁ、優姫ちゃんなんのシャンプー使ってんのかなって(笑)」


なんだそっちか!
やっぱさっきのは見間違いだよね!


「颯人くんありがと!教室戻ろっか」


あたしが保健室の扉に手をかけた瞬間…


グィ


「キャア」



一瞬なにが起こったのかわからなかった。