「真央がそういうなら戻るか」 それを聞いて安堵する。 しかしそれも一瞬。 次の瞬間にはあたしは黒川先輩に抱き寄せられていた。 こ、これは俗に言う男女が抱き締め合うやつだよね? そう考えたらだんだん恥ずかしくなってきた。 黒川先輩があたしの耳元に口を寄せて囁くように述べる。 「…放課後、教室で待ってて。ここまで迎えにくるから。わかった?」