不良からの甘い誘惑を。

最後の方ごにょごにょ言ってて聞き取りにくかったけど何とか聞けた。

このままの可愛らしい一面がある先輩なら一緒に帰っても大丈夫かもしれない。


「キスはいらないです。でも一緒に帰りましょう」

そうにっこり微笑むと先輩も嬉しそうに笑った。


そこに呆れたような表情をする人が1人。

涼先輩。
片手を挙げて髪に手をあててる。
なんちゅう姿勢してんだ、この先輩は。

「おいおいちょっと待って。何2人の世界に入っちゃってんの？え？」