「黒川先輩でも女の子が好きそうな携帯小説読むんですね」 「お前はほんと何なんだ…っ。俺を弄ってんのか?ん?」 あえて『女の子が好きそうな』を強調して、あたしがニヤニヤしたまま先輩にいうと黒川先輩が真っ赤になって片手で髪の毛をくしゃくしゃした。 何か可愛いかも! もしかしたらこの黒川先輩にも可愛らしい一面があるのかもと思った。 「先輩先輩、どんな携帯小説読んでるんですか?」 「うっさい、それ以上俺であそんだらキスするからな。…放課後一緒に帰るんだからそんとき気が向いたら教えてやるよ」