(未定)

改めて胸を触った人を見るとスラリとして背は180cmはあるだろう。
髪は黒髪に見える茶髪。
瞳の色は……。

「違う色……」

さっき見た猫のようだと思う。

「あなた、だめじゃない」

祀莉の間に無理やり妃乎が入り、引き離す。

「いいだろ。
俺が誰に会おうと。
許可がいるわけじゃないし」

「それは……でも、女性の胸は触らないわよ」

「……それもそうだな。
悪かった。
……」

両手を上げこれ以上なにもしないことをアピールして妃乎を押しのけ再び祀莉に近づき今度は唇を奪った。

「ん、ぐぅん」

祀莉が右手を振り上げ叩こうと、でもさせまいと手首を掴み反対の手で叩こうとまた振り上げた。
左手も手首を掴まれた。
もう体をくねらせるしかない。

「んぅん……ゥッぅ、ん」

「……や、やめてあげて」

祀莉は目を閉じ、男は妃乎を見た。

「ふぁ、ッ」

唇を離されやっと息ができた。
苦しかった。
力が抜け床にストンと腰が抜け、男を下から見上げる。

「さっきの仕返し」

仕返し?
なに?会ったこともない人に仕返しと言われる覚えがない。
まるで私が悪いような言い方。

妃乎の方を見ると苦笑いを浮かべていた。