(未定)

妃乎の部屋もやはりなにもない。
あるのはベッドだけ。
窓には女性らしくピンクの花柄のカーテンで閉められていた。

「……」

ベッドがあるからここで寝ているのだろう。
布団の上にはかわいい掌台のイルカのヌイグルミが2個置かれてあった。

「ごめんなさいね。
なにもでないけど、座って」

優しく微笑までなにもない部屋のどこに座ったらいいのか迷うが妃乎が真ん中に座ったので正面に正座で座った。

「そんなに固くならなくていいのよ。
フフ。公園で出会った仲でしょ。
それに」

儚く笑い意味深に祀莉を見る。

「それに、なに?」

と、妃乎に聞こうとすると勢いよく人の足跡が近づいて祀莉の後ろに周り立たせ、値踏みをすると胸を両手でムニムニと何回も揉む。

「キャッ。
なにするのよ!!」

バカ。と言う言葉を飲み込み入って来た人の顔をお互い見る間を与えずに頬に一発くらわせた。

――パーンッ

すごい音が響いた。

「……祀、莉……さん……」

「……。
ハッ、私……なんてことを……」

気づいたときにはもう叩いていた。
「あ、えっと……ごめんなさい……でも、悪いのはそっちでしょ?」

叩いたのは認めるが胸を触ってきたこの人にも問題がある。