優羽は自分と蒼空の分の『早退届』を提出し、学校を出た。


蒼空は生徒会室に来た直後に比べると、大分顔色はマシになっているが、それでもやはり決して顔色がいい状態ではない。

優羽の歩く速さはいつもよりゆっくりで、蒼空に合わしているのがわかる。


しばらく無言の2人だったが、蒼空が我慢出来ずに口を開いた。


「あのっ…優羽ちゃん…」


「…なに?」


「どこまで帰るの?」


「…お前1人で帰す訳にはいかない。」



優羽は蒼空を家まで送ることに決めていた。


2人は駅に向かって歩いた。