優羽は中扉をノックした。 しかし…返答はない。 優羽はドアノブを静かに回し、そっとドアを開けた。 顔を覗かし、右側を見た。 窓際のシングルソファに蒼空が丸まっている。 初めて蒼空と遭遇した時と同じ状態だ。 足音をたてないように、優羽は足の裏に神経を集中させて歩いた。 ソファの前にたどり着くと、顔の半分まで毛布を被って蒼空は寝ていた。 優羽は毛布から出ている顔を静かに覗いた。