優羽が優秀でいい結果を残せているのは、幼い頃からの『努力』である。


生まれた瞬間から将来が決められていた優羽は、自分の意志に関係なく『弁護士』を目指してきた。


両親からの期待と重圧に押しつぶされそうになりながら、必死に生きている。


優羽はそんな思いをしているのは自分だけだと思っていた。


そんな時、蒼空の存在を知る。


自分と同等の成績の蒼空も、きっと自分と同じように周りからのプレッシャーに耐えながら生きているのだと、独りではないのだと思った。

『仲間』がいたと思った。


〔それなのに…〕


2年に進級したとき、蒼空は特進組から姿を消していた。