同じ特進組の蒼空は、綺麗な黒髪のセミロングの女の子だった。


優羽は正直、同率首位の相手は男子だと思っていた。


なのに…実際は色白で大きな瞳を持った女の子で……綺麗だと思った……釘付けだった。


初めての会話は蒼空からだった。


「おはよう。よろしくね。」


「おはよう。よろしく。」


と、席が隣同士の2人は挨拶した。


だが、それから2人は会話をする事はほとんどなかった。


会話をすると、周りからの視線を感じるのだ。


優羽は慣れているので気にならなかったが…蒼空の事を気遣い、話しかける事はなかった。


蒼空も話しかけてくる事がほとんどなく、自然と会話は無くなった。


蒼空は教室では黙々と勉強し、他の生徒とも全くコミュニケーションをとろうとせず、優羽が唯一何をどう考えているかよむことができなかった人になった。