『うわ、雨降ってるじゃん……』 静かだったから気づかなかった。でも戻るわけにもいかないし。近くの公園に行った。 にゃぁ。 公園の古びたベンチに座ると足元に猫が寄ってきて足元にスリスリしてきた。あたしに近づくのはキミぐらいだよ、猫さん。 頭を撫でてあげると目を細めた。 「何してるんですか?」 え?今まで誰もいなかったよね? 一人と一匹だったはずのあたしの隣にはいつの間にか同い年ぐらいの男の子が立っていた。