始まりの予感



「そんな怒るなよ、冗談だろ」


ヘラヘラ笑うエイジが本気でうざい。


来た時とは違う重い足取りで渡り廊下を歩いていると、エイジが私の隣に並んだ。


ちらりと横目に私を見るエイジ。



「行くのか?」



手に持っていたラブレターに視線をやりながら、エイジがボソッと呟いた。



「そりゃ、行くでしょ」



ラブレターもらって、待ち合わせ場所に行かないなんてありえない。


どんな人なのか気になるし。



「ふーん、じゃあその後俺んち来いよ」



「はぁ?無理」



まだ言ってんのか、あんたは。

こっちは図書室に近付けなくなってヘコんでるっていうのに。



「お前、それおかしいだろ!」



私の二の腕を掴みながら、エイジはなにやら真剣な表情を見せる。



「なにが?」



エイジが言っている事の意味がわからない。


おかしいのはあんたの頭の方じゃん。