日毎に寒さが増し、秋はやがて冬を招いて、今年も残すところあとわずかというところになった。
クリスマスの数日前、明日留学先に旅立つという日になって、コージさんが私に電話をかけてきた。
〈深雪と幸のことをよろしく。俺の携帯、海外でもつながるやつにしたから、もしなんかあったらいつでも電話してきて〉
そう彼は言った。
私は「明日深雪ちゃんと見送りに行くよ」と言ったが、コージさんは「妊婦も母親も大変だからいいよ」とそれを断った。
それでも私は深雪ちゃんにコージさんから電話があったことを告げ、彼が明日ニュージーランドに出発するんだということを話した。
深雪ちゃんのことだから見送りに行くだろうなと思ったが、自分に何も連絡がなかったことを気にしたのか、
翌日彼女は普段通り仕事に行ったようだった。

