アウト オブ ザ ブルー


町の中心地からかなり離れた場所にある『ひまわり荘』という名の母子寮は、外観からして築何十年という佇まいだった。



3階建てで、各部屋には小さなベランダがついていて、その下に猫の額ほどのブランコ付きの庭があった。





玄関から中に入ると、すぐ目の前に小さな事務所のような部屋があって、


そこから出てきた寮母さんが「お待ちしていました」と出迎えてくれた。



彼女の話では、この寮は12世帯入れるようになっているが、入居者は収入が安定したり、結婚したりすると出て行くらしく、


今は私、深雪ちゃんとさっちゃん親子の他に、


小学生と保育園児の姉妹を持つお母さんと、保育園児の男の子を持つお母さんの、


計4世帯しか入っていないということだった。



「だから気楽に過ごしてね」と彼女はやさしく言ってくれた。